GA4「デフォルトレポート vs 広告レポート」アトリビューションモデル比較

Google Analytics 4 GA In JP 3日前 20 ページビュー 0コメント

更新日:2025年12月12日

GA4 には、まったく異なる 2 つのアトリビューション体系が存在します:

以下では、両者の違いを詳しく解説します。

GA4 デフォルトレポート(Standard Reports)のアトリビューションモデル

GA4 のデフォルトレポートDDA を利用せず、固定化されたアトリビューションモデルが使われます。例:

  • Traffic acquisition:Session-scoped Last Click(ラスト・ノンダイレクトクリック)
  • User acquisition:First user source(初回接触の流入元)

これらのレポートは、GA4 管理画面の Attribution Settings(アトリビューション設定) によるモデル変更の影響を受けません。

コアロジック:

  • 1 人のユーザーが回訪期間内に行ったすべてのコンバージョンは、最後にクリックしたチャネル(ノンダイレクト) にすべて帰属
  • 基本的にチャネル間の比較目的で利用,Google Ads が優先的に扱われることはありません

メリット:

  • 計算方法がシンプルで分かりやすい
  • 全体のトラフィック傾向を把握しやすい
  • 広告チャネルが過大評価されにくい

デメリット:

  • 広告接触点の貢献度を正確に反映しにくい
  • 最終クリックが自然検索/ダイレクトに奪われると広告効果が過小評価される

 

GA4 広告レポート(Advertising Reports)のアトリビューションモデル

「Advertising」メニュー配下のコンバージョン関連レポートは、 あなたが設定したアトリビューションモデル を使用します(初期設定は DDA)。

 

コアロジック:

  • 全ユーザーの conversion paths(コンバージョンパス) を分析
  • 機械学習により各接触点の marginal contribution(限界貢献度)を算出
  • 複数接触点にコンバージョンクレジットを分配
  • GCLID / GBRAID / WBRAID など、Google Ads の識別子を優先的に処理

メリット:

  • マルチタッチアトリビューションで、より現実的なユーザー行動を反映
  • Google Ads の評価精度が大幅に向上
  • 各チャネルの役割(ファースト/ミッド/ラストタッチ)を把握できる

デメリット:

  • コンバージョン数が少ないサイトはモデルが安定しない場合あり
  • データ量が必要で、短期ではレポートに変動が出ることも

 

アトリビューションモデル比較:デフォルトレポート vs 広告レポート

特徴 デフォルトレポート(Standard) 広告レポート(Advertising)
デフォルトモデル Last Click Data-driven Attribution(DDA)
モデル変更 ❌ 不可 ✔️ DDA / Last click / Time decay など変更可能
スコープ ユーザー/セッション Event Scoped(イベントベース)
Google Ads 優先処理 ❌ なし ✔️ gclid / gbraid / wbraid を優先
有料媒体の評価向き? 普通 非常に適している
マルチタッチ配分 ❌ なし ✔️ あり
データソース GA4 の生イベントデータ ML モデル + マルチチャネルパス
主な用途 トラフィック分析/サイト全体の動向 広告最適化/予算配分

 

レポート別 アトリビューションモデル一覧(重要)

レポートタイプ 使用モデル DDA か?
Traffic acquisition Session-scoped Last Click
User acquisition First user
Explorations(非コンバージョン) Cross-channel Last Click
Explorations(コンバージョン含む) Attribution Settings(デフォルト DDA)
Conversions Attribution Settings(デフォルト DDA)
Advertising → Performance Attribution Settings(デフォルト DDA)
Advertising → Attribution Attribution Settings(デフォルト DDA)

一言まとめ:GA4 のデフォルトレポートは「固定 Last Click(設定の影響なし)」、広告・コンバージョンレポートは「設定したアトリビューションモデル(初期値 DDA)」を使用。

 

どのレポートを使うべき?(実践的アドバイス)

  • おすすめ 1:トラフィック全体やコンテンツ分析 → デフォルトレポート,例: SEO、コンテンツ、製品の動作分析。
  • おすすめ 2:広告効果測定や予算配分 → 広告レポート,たとえば、Google 広告、Meta、TikTok などのメディア配置の最適化などです。
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