更新日時:2025年11月20日
中国本土で運営されているウェブサイトでは、通常 Google Analytics 4 と 百度統計(Baidu Tongji)を同時に利用してデータを監視する必要があります。前者は地域を跨ぐ分析や広告効果の帰属に適しており、後者は国内での読み込み速度が速く、ネットワークが安定しており、広告配信(例:百度推廣)に連動させる必要があります。
また、Google Tag Manager(GTM)はタグ管理ツールとして、コードを変更せずに百度統計の導入を行い、柔軟でメンテナブルなイベント追跡を可能にします。
なぜ GTM を使用して百度統計を導入するのか?
百度統計を直接ウェブサイトのコードに書き込むことも可能ですが、以下のような問題があります:
| 問題 | 説明 |
|---|---|
| 統一管理ができない | ページタグがコードに散在し、メンテナンスが困難 |
| バージョン管理がない | 変更を元に戻すことができない |
| GA4 との整合性が取りにくい | イベントの規格(dataLayerなど)を統一しにくい |
| 導入速度が遅い | 変更ごとにエンジニアの作業が必要 |
| 部門間のコミュニケーションコストが高い | エンジニアチームの関与が必要 |
GTM を使用すれば、これらの問題をすべて解決できます:
- ワンクリックで導入可能、コード変更不要
- すべてのイベントを統一管理
- GA4 のイベント構造と一致させ、dataLayer を共有可能
- 個別にテスト・プレビュー可能(本番に影響なし)
- バージョンリリースでリスク管理
Adobe Launch や Tealium iQ を使用している場合も、方法は同じで、トリガーやコード管理画面が異なるだけです。
百度統計導入前に準備するもの
百度統計のアカウントを持っていること,百度統計(Baidu Tongji)にログイン,「使用設定」→「+新增網站」でサイトを作成し、hm.js コードを取得:
<script>
var _hmt = _hmt || [];
(function() {
var hm = document.createElement("script");
hm.src = "https://hm.baidu.com/hm.js?86e39c295c390b79e347ea7a9cd47fe3";
var s = document.getElementsByTagName("script")[0];
s.parentNode.insertBefore(hm, s);
})();
</script>
GTM で百度統計の基本コード(hm.js)を導入する方法
GTMで、「タグ」——「新規」——「タグタイプを選択して設定を開始…」——「カスタム HTML」をクリックし、「Baidu tongji」という名前を付けて、次のように設定します。
GTM で百度統計のイベント追跡(Event Tracking)を設定する
百度統計のイベント構造は GA4 と完全に異なります。形式は以下の通りです:
_hmt.push(['_trackEvent', category, action, label, value]);
フィールドの説明
| フィールド | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| category | 分類 | button |
| action | 行動 | click |
| label | ラベル内容 | “立即購入ボタン” |
| value | 数値(任意) | 1 |
例:コメントボタンのクリックを追跡
ウェブサイトのコメントクリックを追跡する場合、百度統計のイベントコードは次のようにします:
_hmt.push(['_trackEvent', 'link',' click_comments', 'label', 1]);
トリガーの設定
コード設定
GTMで、「タグ」——「新規」——「タグタイプを選択して設定を開始…」——「カスタム HTML」をクリックし、「Baidu Event-click_comments」という名前を付けて、次のように設定します。
百度統計イベントが正しく送信されたかを確認する方法
Baidu Event-click_comments を例に挙げます。
GTM Tag Assistant Debug
GTM のプレビューモードでコメントボタンをクリック,Tag Assistant でタグ(Tags)が正しく発火していることを確認:
Network でリクエストを確認
ブラウザで F12 → Network → “hm.gif” を検索,これが百度統計の追跡リクエストです:
クリックするとイベント情報を確認でき、イベントが正常に送信され、百度統計で受信されたことを確認可能






